教授からの

メッセージ

 弘前大学医学部産科婦人科学教室は昭和20年4月に創設された長い歴史を有する教室です。初代は古賀康八郎教授、昭和33年から品川信良教授、昭和63年から齋藤良治教授、平成13年から水沼英樹教授が教室を率いてこられ、平成28年8月から5代目の教授として私が教室運営を担っております。これまで当教室から250名を超す優れた産婦人科医が誕生し、県内はもちろん全国で活躍しているところです。産科婦人科学は、周産期医学、婦人科腫瘍学、生殖内分泌学、女性医学の4つの専門分野からなりますが、弘前大学医学部産科婦人科学教室は、地方大学にありながらこれら4つの領域が有機的に結びつき、質の高い医療を住民に提供し続けております。北東北における産婦人科領域の核としての役割を十分担っていることを誇りに思っております。

 私は、大学院生時代からがんの研究に携わってきました。その当時から扱ってきたカルボニル還元酵素が卵巣がんに対して抗腫瘍効果を持つことを突き止め、現在ではカルボニル還元酵素DNAを用いた遺伝子治療の応用の端緒についたところです。基礎研究の成果が臨床に応用できるかもしれないという醍醐味をみなさんにも味わってもらいたいと願っています。一方、臨床医としては、病気を治すということは第一の使命としても、病気を克服した患者の生活の質を高めることも臨床医としての責任であると感じています。がん克服後に快適な生活を送るため、更年期を過ぎても長い年月を健康に過ごすことができるため、私たち産婦人科医は女性の一生を見守る必要があると思います。また、妊娠時に変動する血糖や血圧は将来の糖尿病や高血圧症の発症を予測できるところまできており、出産後の女性の健康を気にかけることも産婦人科医の務めと感じております。

 平成29年から始まる予定であった専門医研修プログラムは延期されましたが、日本産科婦人科学会では従来通り専門医養成に全力を注ぐことを宣言しています。私たちの弘前大学産婦人科研修プログラムは、日本産科婦人科学会の専門医養成の整備基準に則り、豊富な症例の下工夫された専門プログラムが用意されております。優秀な産婦人科専門医の養成ができると自信をもって宣言できものです。当教室が長年培ってきた周産期医療技術、臨床病理、生殖内分泌を背景として、前任の水沼英樹名誉教授が心血を注いだ女性医学の精神と有機的に結合しました。弘前大学産婦人科研修プログラムは必ずや満足できる研修を提供できるものです。さあ産婦人科の仕事を一緒にしようではありませんか。

                                                                                                    平成28年8月1日

                                                        横山 良仁